特許審査ハイウェイ申請要件を緩和した試行プログラムを開始

特許審査ハイウェイ申請要件を緩和した試行プログラムを開始

日本を含む米国、英国、カナダ、オーストラリア、フィンランド、ロシア、スペインの8か国で、特許審査ハイウェイ(PPH)申請の要件を緩和する「PPH MOTTAINAI」試行プログラムを2011年7月15日から開始することで合意しました。

申請要件を緩和した特許審査ハイウェイ試行プログラム7月15日から開始~「PPH MOTTAINAI」試行プログラム~(METI/経済産業省)(リンク先は削除されました)
PPH MOTTAINAI Pilot Set to Launch in July(Easing of PPH Requirements) (JPO)

これまでの特許審査ハイウェイでは、原則、出願人が最も早く特許出願をした国(第1国)で特許権を取得することが可能と判断された審査結果に基づいてしか、他の国で申請が認められませんでした。
そのために第1国で特許可能であるとの審査結果がなかなか得られないと、他の国で特許審査ハイウェイの申請をすることができませんでした。
それじゃMOTTAINAI(もったいない)ということで、今回の「PPH MOTTAINAI」試行プログラムでは、第1国に限らず、プログラムの参加国において特許可能との審査結果が得られた場合には、その審査結果を利用した特許審査ハイウェイの申請を可能としました。
例えば、プログラムの参加国である第2国で第1国よりも先に特許可能との審査結果が得られた場合には、その第2国での審査結果に基づいて第1国に特許審査ハイウェイを申請することが認められる可能性もあるようです。

なお、日本は、オーストラリアとの間では特許審査ハイウェイを現在、実施、試行していないので、日本とオーストラリアとの間では「PPH MOTTAINAI」試行プログラムは実施されません。
プログラムの試行期間は1年間、2012年7月14日までで、必要に応じて延長されます。
また、対処可能なレベルの量を超えてしまった場合などには早くプログラムが終了してしまう可能性もあるそうで、その場合にはその旨を公表するとのことです。

2011年06月18日 |

カテゴリ: 特許関連


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