特許申請・出願の「方式審査」とは?

特許申請の「方式審査」とは?

特許申請の方式審査は、特許申請が手続的、形式的な要件を満たしているかどうかについての審査です。

出願手続をパソコンを使ってオンラインで行う場合には、手続前に入力結果がチェックされて方式要件を満たしていないとエラーメッセージなどが表示される可能性が高いので、方式要件を満たさないまま出願手続されてしまうことは少ないのではないかと思います。

方式要件が満たされているかどうかが問題になるのは、主に、オンラインではなく書面で発明者ご自身が出願手続を行われる場合かもしれません。

方式審査での手続補正指令について

方式審査が行われて、特許申請が方式要件を満たしていないと審査官に判断されると、特許庁長官名で手続補正指令が通知されることになります(特許法第17条第3項)。

この手続補正指令に対応するためには、指令書の内容をよく読んで、要件を満たしてないと指摘された点について補正を行う必要があります。
補正は、指令書で指定された期間内に手続補正書を作成して提出することなどにより行います。
手続補正指令で証明書などの書類の提出を求められた場合には、必要な書類を添付して手続補正書を提出します。

特許出願手続を弁理士による代理ではなく、発明者ご自身で行って手続補正指令が通知される場合には、対応を間違えないように、手続補正書の見本,補正についての注意点が書かれた注意書が添付されるそうです。
見本などを読めばどのように対応すればよいのか理解できることが多いのかもしれませんが、指令書には特許庁の担当者の内線番号が記載されておりますので、何がいけなかったのか、具体的にどのように補正すればよいのかなどを念のために確認されるのもよろしいのではないかと思います。特に特許出願を初めて行う方は、方式に不慣れであると思いますので、確認されることをおすすめします。

手続補正指令に応答しなかった場合には、原則として出願手続が却下されてしまうことになります(特許法第18条)。出願手続が却下される場合にはその前に、特許庁長官名で手続補正指令に応答していないことを知らせる通知書が出願人側に届きます。

特許申請手続に重大な誤りがあると

なお、方式審査において、特許申請手続に重大な誤りがあって、不適法な手続であり、補正することができないと判断された場合には、手続補正指令が通知されることなく、出願手続が却下されてしまいます(特許法第18条の2第1項)。

この場合には、出願手続が却下される前に、出願人側に却下する理由が通知され、30日以内に弁明書の提出により意見を述べる機会が与えられます(特許法第18条の2第2項)。
弁明書の提出によって却下理由が解消されない限り、出願手続は却下されることになります。

ここで却下された出願は、正規な出願とは認められず(パリ条約第4条A)、パリ条約の優先権を主張することができなくなります。

特許を受けようとする旨の表示が不明確な場合、特許出願人の氏名などの記載がなく特定できない場合、明細書が添付されていない場合には、出願手続が却下(または手続補正指令が通知)される可能性が高かったですが、平成27年特許法改正により、これらの場合には特許庁長官から補完をすることができる旨の通知がされ、所定期間内に手続補完書を提出して補完したときにはその補完書の提出日を出願日と認定することになるようです。

上で述べた特許申請の方式審査の流れを図で表してみました。

特許申請の方式審査の流れ

特許庁の方式審査の運用基準などについては方式審査便覧(特許庁)にまとめられています。

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