特許申請・出願の流れ,フロー

よりよい形で特許権を取得するために。特許申請の流れについて説明しています。

特許出願・特許申請の流れについて

特許申請の流れについて、松田国際特許事務所にお問い合わせをいただいてから特許庁に特許申請手続を行い、特許権を所得・維持するまでの流れを説明します。
なお、ここで説明する手続のフローは、弊所で開業当初から行われている基本的なフローであって、諸事情により順序、内容等が省略、変更される場合もあり得ます。

流れを円滑に進めていくために一番重要なのは、お客様と弁理士との間で十分なコミュニケーションを図り、発明の内容について明確にし、発展させ、漏れがなく、質の高い特許申請を行うことです。
十分な内容の特許申請手続を行えなかった場合には、その後審査手続を経て権利化を目指すのに支障が生じてしまったり、特許権を取得できたとしても権利行使が難しくなってしまうおそれがあります。

特許申請・出願を望まれる場合にはどのような方法を採ればよいのかについて特許出願の方法のページで説明しておりますので、お問い合わせをいただく前に参考にしていただければ幸いです。

特許申請手続までの流れのまとめ
特許庁へ特許申請の書類を提出するまでの流れを簡単にまとめたものです。
一つ一つの段階について以下に説明します。

特許申請についてお問い合わせ(無料)

新しく思いつかれたアイデア、商品、技術等に関する発明ついて、特許申請をして権利化を望まれる場合には、特許相談お問い合わせフォームや電話(03-3226-0316)、電子メールなどにより弊所までお問い合わせください。

この段階では、ご自身で何かをご用意されようとするよりは、とりあえず弁理士にお問い合わせをいただいたほうが効率的であるかと思います。

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発明の具体的な内容についてご相談、特許申請をする価値があるか否かの判断など(無料)

発明の具体的な内容について、主にお電話によりご相談を伺います。

お伝えいただいた発明の内容に基づいて、特許権利化できる可能性があるかどうか、特許申請する価値があるかどうかを無料にて判断いたします。
なお、例えばソフトウエア発明や製造方法の発明の場合には、発明の内容などによっては特許申請せずに秘密管理を徹底してノウハウとして保護したほうがよい場合もあります。ノウハウとして保護したほうがよい可能性があるかどうかについても判断いたします。

また、外国への特許出願を望まれる場合には、PCTに基づく国際出願が可能か否か、パリ条約による優先権を主張して各国特許庁へ直接出願することが可能か否か、どのような手段が適切か等の検討を行います。

また、先に関連した発明の内容で特許申請をしている場合には、国内優先権の主張の可否の検討を行います。
国内優先権を主張することにより、先の特許申請に関する発明と重複した内容については、新規性、進歩性等の特許要件が先の申請日を基準に判断されることになり、特許権利化に有利になります。

また、中小・ベンチャー企業のお客様のご相談には、必要に応じて特許庁などによる支援制度を利用できるか否かの検討を行います。

また、早期に権利化を望まれる場合には、早期審査の申請の要件について検討を行います。

また、お客様の目的などによっては、実用新案登録出願が適切か否かの検討を行います。

もし、新アイデア、新商品、新技術等に関する発明について説明書、図面、写真などを既にお持ちの場合には、これらも併せて用いたほうが発明の理解が深まり、特許申請する価値があるか否かの判断はしやすくなります。
お電話でのお話だけでは不十分であると判断した場合には、簡単な説明書、図面、写真などを補充資料として送っていただくようお願いすることもあります。

発明の具体的な内容や、ご依頼件数など諸事情を考慮して、料金を明示いたします。

なお、この段階におけるご相談はすべて無料です。

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発明のより詳細な内容について打ち合わせ(東京都内及び東京近辺は原則無料)

上記のご相談の結果、特許申請をする価値があると弊所で判断し、かつ、お客様が弊所に申請手続のご依頼を望まれる場合には、発明のより詳細な内容について、原則として面談をしてお話を伺います。

東京都内及び東京近辺であれば、原則無料にて、出張し、発明の打ち合わせを行います。

また、東京から離れた地域であっても、交通費のみで出張し、発明の打ち合わせを行います。

出張が難しい場合には、ファクシミリ、郵便、電子メール、電話などを活用します。

打ち合わせにおいてご用意していただく発明に関する資料は、打ち合わせ前に弊所から説明させていただきます。
また、打ち合わせ後に、出願書類を作成するのに追加の資料が必要と判断した場合にも、弊所から説明させていただきます。

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簡易先行技術調査

特許申請をする予定の発明について、弊所により特許電子図書館を用いて簡易先行技術調査を行います。

この簡易先行技術調査の結果、申請手続に進む場合には、調査料は無料となります。

簡易先行技術調査の結果、申請手続に進まない場合にのみ、調査料金として32,400円をお支払いいただきます。

なお、より精度の高い先行技術調査を行うことも可能です。ただし、この場合には、特許出願手続に進むか否かにかかわらず有料となります。

この簡易先行技術調査は、上記の打ち合わせの前に行う場合もあります。

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明細書、特許請求の範囲、図面、要約書、願書等の特許申請書類の作成

上記の先行技術調査の結果、申請手続に進む場合には、弊所により申請書類を作成いたします。

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作成した申請書類のお客様によるご確認

お客様により弊所で作成した申請書類を確認していただき、修正の必要がある場合には修正いたします

特に特許申請が初めてのお客様などは、申請書類を読み慣れていらっしゃらないと思いますので、少しでもご不明な点がある場合には質問していただいて、ご納得していただいた上で特許庁への手続を行います。

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特許庁へ特許申請書類を提出

インターネットを用いて弊所により特許庁へ申請書類を提出いたします。

お客様に特許申請手続の完了をお知らせいたします。この際に、提出した書類等をお送りいたします。

申請手続き完了と同時に出願番号が付与されますので、出願番号についてもお知らせいたします。

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特許申請の手続き完了後、審査を経て、特許権を取得し、維持するまでの手続きの流れについては


松田国際特許事務所にご依頼される場合の特許申請の基本的な費用・料金について説明しています。

特許権取得成功者のイメージ

最近の特許出願・特許申請の傾向、統計に基づく流れ

最近の日本における特許申請・出願の傾向や統計に基づく流れについて、特許行政年次報告書2014年版(特許庁)などを参考にして説明します。

特許申請の審査待ち期間

2013年の特許申請の平均の審査待ち期間は14.1ヶ月(1年と2.1ヶ月)です。
2012年は20.1ヶ月であったので6ヶ月ほど減りました。

ここでいう「審査待ち期間」というのは、特許申請手続をしてからの待ち期間ではなく、審査請求手続をしてから審査官が最初に審査の結果を通知してくるまでの待ち期間です。

特許申請手続をしてからの待ち期間は、この「審査待ち期間」+特許申請手続をしてから審査請求手続するまでの期間になります。例えば、特許申請の日から3年経ってから審査請求手続をしたとすると、単純に平均の「審査待ち期間」を足すと4年と2.1ヶ月になります。

内閣総理大臣を本部長とする知的財産戦略本部において、毎年策定される日本の知的財産政策に関する行動計画である知的財産推進計画2014では、2014年度の特許申請の「審査待ち期間」について平均で11ヶ月を切ること、最終的な権利化までの期間(出願人が補正等することによって特許庁から再度の応答等が求められるような場合等を除く。)を平均20か月台前半とすることを掲げています。

2014年以降も特許申請の審査待ち期間は少しずつ減っていく流れが予想されます。知的財産推進計画では、2023年度までに「審査待ち期間」を平均10ヶ月にすること、最終的な権利化までの期間を平均14ヶ月にすることを目標にしています。

特許庁は、審査を行う上で重要な先行技術文献調査について民間の調査会社などを活用したり、492名の任期付審査官(5年間の任期で採用)を確保することなどで、特許出願の審査の迅速化にがんばっているそうです。

ちなみに特許の審査官の数(2014年度)は、通常審査官が1,210名、任期付審査官が492名で合計1,702名です。

日本の一審査官当たりの審査処理件数は、米国特許商標庁や、欧州特許庁と比べると数倍多く、他の国々と比べると特許申請の審査が効率的に行われているといえるのかもしれません。

なお、2013年7月から2013年12月における特許申請の平均審査待ち期間は13ヶ月程度です。

2014年3月中の平均審査待ち期間は11ヶ月以内となり、10年前の知的財産推進計画2004で掲げた長期目標を達成したとのことです。
特許審査のこれまでの10 年目標(FA11)を達成しました(経済産業省)

最終処分までの期間は?

日本の特許申請の審査において、最初の審査結果の通知で特許が認められる可能性は16%程度であって(2013年7月~2013年12月)、一発で登録される可能性は高くありません。

一発で特許が認められない場合には、審査官から拒絶理由が通知されることになりますが、この拒絶理由が通知される平均回数は1.1回程度です(2013年7月~2013年12月)。

審査請求手続をしてから最終的に特許査定、拒絶査定などの処分が下されるまでに要する平均期間は22ヶ月程度です(2013年7月~2013年12月)。

特許申請の審査待ち期間などのまとめ
日本における特許申請の平均審査待ち期間などのまとめです。

早期審査の審査待ち期間

上述したように、特許申請の審査待ち期間は減っていくような流れで計画されているとはいえ、まだ数年は審査にかかってしまいます。
中小企業などの特許出願人の場合には早く特許権を取得しないと権利を有効に活用できなくなるという事態も生じかねません。

通常よりも早く特許申請の審査を行ってもらって、早期権利化を実現する制度として早期審査という制度があります。

早期審査が認められるためには、一定の要件を満たす必要がありますが、原則、中小企業,個人事業主の特許出願人には適切な早期審査に関する事情説明書を提出して申請すれば早期審査が認められます。
事情説明書には、先行技術の開示及び対比説明の記載が求められますが、中小企業等の特許出願人の場合には、特許申請書類である明細書に先行技術文献と対比説明が適切に記載されていれば、簡単に省略して記載することが可能です。

また、早期審査のために特許庁に特別に手数料を支払う必要はありません。ただし、特許事務所に早期審査の申請を依頼した場合には、特許事務所の手数料はかかる場合が多いと思います。

早期審査が認められると、事情説明書を提出してから審査結果の最初の通知が発送されるまでの平均審査待ち期間は1.9か月(2012年)と大幅に短縮されます。
この早期審査の平均審査待ち期間は、2.0ヶ月(2008年)→1.8ヶ月(2009年)→1.7ヶ月(2010年)→1.8ヶ月(2011年)→1.9ヶ月(2012年)と、減っていく流れは2011年に止まってしまいましたが、これは早期審査の申出件数が、8,863件(2008年)→9,777件(2009年)→11,042件(2010年)→12,170件(2011年)→14,717件(2012年)と増え続けていることと関係しているのではないかと思われます。

早期審査の対象となった特許申請の特許査定率(77.0%(2011年))は、全特許申請の特許査定率(60.40%(2011年))と比べると、16.6%も高くなっています。
早期審査を申請すると、特許査定になりづらくなるなどということは決してありません。

中小企業などに早期審査の申請要件を緩和したのは2006年からですが、それでも早期審査対象出願の特許査定率は上昇傾向にあり、中小企業は積極的に早期審査制度を利用するべきであると思います。

早期審査のまとめ
早期審査を利用した場合のまとめです。

特許申請の審査請求率

特許申請について審査請求手続をすれば、上述の審査が行われることになりますが、出願した後に、例えば発明に経済的な価値や技術的な価値がないことがわかった場合などには、審査請求手続を行う必要はありません。
出願審査請求するかどうかを決めることができる期間は、出願の日から3年以内です。

2009年にされた特許申請について、最終的に審査請求がされた割合は67.1%です(2012年に判明)。

最終審査請求率は、66.2%(2004年)→65.0%(2005年)→63.7%(2006年)→63.7%(2007年)と、2004年以降は不況の影響を受けるなどの理由で減少する傾向があったのですが、2008年にされた特許申請から65.8%と盛り返しました。
2011年の8月に出願審査請求料が引き下げられたことが少し影響しているかもしれません。

中小ベンチャー企業,小規模企業の特許申請では、一定の要件を満たせば審査請求料が1/3に軽減される措置を受けられるようになりましたので、最終審査請求率は上昇するのではないでしょうか。

出願審査請求手続をするタイミングは、2009年の特許出願の例を示すと、出願年(出願日から1ヶ月以内)に手続をするのが12.0%、1年目にするのが9.5%、2年目が17.5%、3年目が28.1%の割合となっています。

日本では審査請求するかどうかの決定はじっくりと慎重に行う傾向があるようです。

中小企業の特許申請の場合には、上述したように早期審査が認められやすいこともあって、早期権利化を目指して出願年に審査請求をする割合が平均よりも多いかもしれません。

特許申請の審査請求のまとめ
出願審査請求についてのまとめです。

特許査定率

特許申請をして、実体審査の結果、審査官などにより特許が認められる成功率(特許査定率)は、日本ではどのぐらいかというと、2012年は66.8%でした。
50.2%(2009年)→54.9%(2010年)→60.5%(2011年)→66.8%(2012年)と、特許査定率は上昇する流れとなっています。
なお、ここでいう特許査定率は、特許査定件数/(特許査定件数+拒絶査定件数+一次審査着手後の特許申請の取下げ・放棄件数)で計算された率です。

発明について特許を受けるための要件の一つに、進歩性(特許申請したときの技術水準に基づいてその道の通常の専門家が容易に考えつかない程度の発明であること)という重要な要件がありますが、特許庁の審査などにおいてこの進歩性を満たしているかどうかの判断の基準がやや甘くなっている傾向があることが特許査定率が上昇した理由の一つではないかと思います。

特許庁の審判官が行った審決に不満があるときに取り消しを求める訴訟を取り扱う知的財産高等裁判所が、進歩性についてやや甘めの判断をする傾向があるので、特許庁の審査官などの判断に影響を与えたのではないかと思われます。

また、不況の影響などにより、先行技術調査に力を入れるなどして、特許権を取得できる可能性が比較的高めであると予想される特許申請に絞って審査請求が行われたこと、
同様な理由で、出願人により厳選された特許出願が審査の対象に含まれていること、
審査請求を行った後でも、特許性がないと判明したなどの理由で審査着手前に特許申請を取下げ、放棄すれば、審査請求料の半額が返還されうる制度の利用が定着してきたこと(例えば、2012年の審査着手前の取下げ・放棄の特許出願件数は8,003件)、
特許庁が特許審査迅速化・効率化のための取組として、特許査定率を55%~60%程度まで向上させる目的を掲げていたことなどが特許査定率上昇の理由として挙げられます。

なお、2013年7月から2013年12月の日本における特許査定率は71%程度まで上昇しています。

特許査定率のまとめ
特許が認められる成功率についてのまとめです。

権利付与後の見直し制度が検討

上述したように、早期審査を利用する特許申請の件数が増加し、このような特許申請の特許査定率は平均よりも高いために、申請内容が公開される(通常は申請の日から1年6ヶ月後)前に特許査定が認められる特許申請の数が増えています。

特許出願人、特許権者以外の第三者からすると、特許権が付与される前に公開された申請内容をチェックして、拒絶理由があることを情報として特許庁長官に提供する機会がなくなってしまうことになります。

こういったことを理由の一つとして、特許権が与えらた後であっても、特許無効審判とは別に、権利付与の見直しを行う機会を第三者に一定期間与える付与後レビュー制度の導入が検討されているようです。

この付与後レビュー制度と類似する特許付与後の異議申立制度が過去に採用されたことがありましたが、似た性格の特許無効審判と併存させると特許の有効性について紛争が長引いてしまうなどの問題点があって、平成15年の特許法改正により廃止された経緯があります。
付与後レビュー制度を採用することにより生じるデメリットがなるべく軽減されるように、制度に関する手続や要件等について慎重に検討することが不可欠であると思います。

具体的には、付与後レビューの申立期間中(特許掲載公報の発行の日から6か月以内?)には特許無効審判の請求を禁止すること、特許の取消理由が権利者に通知され訂正の請求が行われた場合には、希望する申立人に意見陳述の機会が与えられること、審理の迅速化のために審理のスケジュールを明確にして進めていく計画審理を実施することなどが検討されているようです。

付与後レビュー制度のまとめ
権利付与後見直し制度の検討についてのまとめです。

特許申請の審査基準の改訂など

特許申請の実体審査では、特許請求の範囲に複数の請求項が記載された場合などには「発明の単一性の要件」について審査されます。
また、拒絶理由が通知された後の審査において、特許請求の範囲の補正があった場合には「発明の特別な技術的特徴を変更する補正」の要件(「発明の単一性の要件」を補正後まで拡張した要件)について審査されます。
これらの審査において要件を満たさないと判断された請求項は審査対象から除外されてしまいますが、審査基準が改訂され、運用が緩和されました。
審査の運用が緩和されたことにより、審査の対象となる範囲が広がりました。
詳細につきましてはこちらを参照ください。


特許申請の方式審査の流れ,書類記載不備の例などについて説明しています。


日本の特許庁にされた特許申請の件数の推移などについて説明しています。